1ptは何故1/72インチなのか

文字の大きさを表す単位、pt(ポイント)

文字を扱うアプリ。一般的なところではwordやexcel、専門的なところではInDesignやIllustratorなどで、文字の大きさの単位として「pt(ポイント)」がよく使われてるよね。このptってのが1インチの72分の1。ミリ換算すると約0.35mm。これがとても分かりづらいw

「8ptって何ミリだ?2ptで0.7として、2.8ミリくらいかぁ」

なんて事を暗算しながら選択するのでとてもメンドクサイ。そもそもぼくらは日常的にミリスケール(mks単位系だっけ?)の世界で生きてるんで、インチと折が合わないのは当然なんだけどねw

これがアメリカなんかだとインチは日常的なんで、分かり易いんだろうなぁ。

「8ptって1/9インチか」

みたいに。では、何故1ptを72分の1インチにしたのか。

1pt=1/72inch

これは算数的な話になるんだけど、約数が関係しているらしい。「72」って数字は、「1, 2, 3, 4, 6, 8, 9, 12, 18, 24, 36, 72」の12個の約数をもっていて、「100」までの数字の中では「60,84,90,96」と並び、同数トップを誇っている。

約数が多いって事は割り切れる数が多いって事なんでとても都合がいい。言い換えると、1インチにピッタリ収まる行数、つまり分割数が12種類もあるって事かな。

では、どうして他の四つを押しのけて「72」が選ばれたのか。「60」の方が「1時間=60分」みたいに親しみ易そうな気もする。そこで、「60」と「72」の約数を比較してみると、

60:1, 2, 3, 4, 5, 6, 10, 12, 15, 20, 30, 60
72:1, 2, 3, 4, 6, 8, 9, 12, 18, 24, 36, 72

ってなってて、日常的に使われるであろう4〜12分割(今日で言う6pt〜18pt)の中では、 4, 5, 6と続いて10まで飛んでしまう「60」よりも、4, 6, 8, 9と割と偏っていない「72」の方が便利だろう、って事らしい。

4分割 5分割 6分割 10分割 12分割
60の場合
4分割 6分割 8分割 9分割 12分割
72の場合

と言ったところで、分かりづらい事に変わりはないので、「mm」や「Q」が使えるアプリはとてもありがたいです。

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